クチコミで商売は繁盛するのか?
「お客様もたいへんご満足の様子です!」
良い評判がクチコミで広がればイイですよね。
でも、なかなか広がらないんです。なぜ?
それは・・・、伝えたくても伝えられないからです。
いくら素晴らしいサービスをして、顧客満足度を高めてもクチコミになるとは限らないのです。
クチコミを広げるには、どうしたら良いのでしょうか?
クチコミというぐらいですから、言葉で相手に伝えるわけですよね。
ということは、言葉にできない感動は、伝えたくても伝えられないわけですね。
たとえば、料理がとてもおいしいお店だとしたら。
お客様「先週行ったお店、とってもおいしかったよ。」
友人 「へぇ〜、そうなんだ。」
「で、お店の名前は?」
お客様「え〜と、何だっけ。」 ・・・終わり。
味って、意外と言葉で表現できませんよね。
しかも、たまたま入ったお店の名前は、次の日になると思い出せない・・・。
おいしいお店なのにクチコミが広がらないのは、そんな理由なのかもしれませんね。
クチコミ発生のキーワードは、「覚えやすい、 伝えやすい、伝えたい」だそうです。
@ 記憶に残りやすい店名や商品名を考えてみる。
一般的には8文字を超えると覚えにくいと言われています。
4文字以内が良いそうです。
A 言葉にしやすい感動を考えてみる。
目に見えるモノ、例えやすいモノは伝えやすい!
・高さ30pの山盛り野菜がのったラーメン
・ヨーグルトのような味の豆腐
御社が提供している商品やサービスに、言葉にしやすい特徴をつけ加えてみましょう。
B 良いモノ、良いサービス
商売をしている皆さまなら、このBはクリアしていることでしょう。
人はなぜか、良いモノを他人に薦めたくなりますからね。
「クチコミ」で来てくれたお客様は、とても優良な顧客が多いそうです。
大学の調査でこんな結果が出ているそうです。
2つのグループに和菓子の試食をしてもらいます。
ただし、試食の前に1つのグループには和菓子の「良い評判」を流しておきます。
もう1つのグループには「悪い評判」を流しておきます。
すると、同じ和菓子なのに良い評判を聞いたグループの方がおいしく感じたそうです。
クチコミが味覚をも変えてしまったわけです。
人の心は人によって動かされてしまうとういことです。
人は商品の良し悪しを決める際に、他人の評価をもとに判断してしまいがちです(バイアス効果、ヒューリスティック)。
クチコミだと、「良いうわさ」も「悪いうわさ」も広がります。
「良いうわさ」より「悪いうわさ」のほうが4倍くらい多く伝わるそうです。
一度広がったうわさは、回収できません・・・。
常にお客様の目線で考え、全力でサービスを提供し、満足していただく!
これが良い口コミの一番の近道だと思います。
経営をしていると、採算を第一に考えてしまうときもあるかもしれませんが・・・。
本来は、顧客満足が第一ですよね。
【参考図書】
前のページへ <<