昇給で社員のヤル気が持続しない理由とは?

給料アップでは社員のヤル気が続かない?

なぜ、昇給やボーナスでは社員のヤル気が長続きしないのか?

給料を上げた直後は、社員も喜ぶことでしょう。
でも、時間がたつと・・・
「もっと給料上がらないかなぁ。もっと、もっと・・・」
昇給やボーナスでは、社員のヤル気を高める効果は期待できません。

 

アメリカの臨床心理学であるハーズバーグが提唱した「二要因論」によれば、社員の動機づけを考える場合、「衛生要因」と「動機づけ要因」の2つを考える必要があります。例えば、給料やボーナス、福利厚生、職場の人間関係、作業環境、休暇などは衛生要因にあたります。衛生要因を充実させることで、社員の不満を減らすことはできますが、ヤル気を高めることはできないと言われています。なぜなら、給料などの衛生要因をいくら充実させても社員は成長を実感することができないからです。

 

その一方で、満たされることでヤル気が高まる要因を動機づけ要因と言います。例えば、仕事の達成感や責任、仕事そのものへのヤリガイや興味、昇進、上司からの承認などが動機づけ要因にあたります。このような動機づけ要因を与えることで、社員は成長を実感することができるのです。社員のヤル気を引き出すためには、衛生要因を満たしたうえで、動機づけ要因を与える必要があります。

そもそも、「ヤル気」とはいったい何なのか?

ヤル気を表す言葉に「モチベーション(動機づけ)」があります。心理学では、目標や報酬などを与えることで行動が引き起こされる過程をモチベーションと呼びます。モチベーションには、どんな行動を、どの程度熱心に、どの程度継続して、行うのかを決める働きがあります。

 

ちなみに、行動する理由や目的のことを「動機」といいます。人の欲求は動機にあたります。例えば、「営業成績1位になりたい」というのは動機です。1位になることで、「部長への昇進」という報酬があると、それに刺激されてモチベーション(ヤル気)が高まります。

 

そして、モチベーションによって、社員の心の中では、「報酬を得るためにはどんな行動をすべきか?どのくらい頑張るべきか?どのくらい継続すべきか?」ということが決まるわけです。社員が何かしらの欲求を持つことで、ヤル気を高めることができるかもしれません。

人の欲求はどこへ向かうのか?

人の欲求は5つの階層に分けられるそうです。
人の欲求に関する有名な理論に、アメリカの心理学者マズローが提唱した「欲求階層理論」があります。


まずは、一番下の階層である@生理的欲求(食欲や睡眠欲などの肉体的欲求)を満たそうとします。生理的欲求が満たされると、次のA安全欲求(病気や災害から生命を守りたい)へと移ります。安全欲求が満たされると、さらにその上の階層のB所属と愛の欲求(集団に所属したい)、C承認欲求(他者から高い評価を得たい)、D自己実現の欲求(理想の自分になりたい)へと移っていきます。人はこのような欲求のすべてが完全に満たされることはなく、常に何かを欲し続けることが動機づけ(ヤル気)となっています。

 

低次の欲求が満たされ、自己実現の欲求を持った社員が最もヤル気があるといえます。社員が自己の成長を望み、能力を高めようと努力すれば、当然、企業にとってもプラスになるわけです。マズローは、高次の欲求よりも低次の欲求のほうが緊急性が高いと言っています。職場において、社員の高次の欲求(自己実現の欲求)を活性化するためには、低次の欲求を満たしてあげることが必要です。

 

ブラック企業と呼ばれる会社の社員は、低次の欲求すら満たされていないのかもしれません。企業が成長するためには、自己実現の欲求(成長動機)を持った社員を増やすことが大切なのではないでしょうか。

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