人は仕事に何を求めているのか?

うちの従業員たちは、仕事に何を求めているのだろうか?
どんな時に「やりがい」を感じるのだろうか?
仕事に対して本当に大切にしているものは何なのか?

 

仕事に対する価値観というものは、人によって異なりますよね。ある人は、単純な仕事をして安定した給料をもらえるほうがいいと思うかもしれません。ある人は、リスクをとってでも自分で起業したいと思うかもしれません。また、ある人は、自分の技術を磨いていくことに生きがいを感じるかもしれません。仕事に対する自分の本当の価値観を判断するのに「キャリア・アンカー」という考え方があります。

キャリア・アンカーとは?

このキャリア・アンカーを知らないと、後になって仕事に不満を感じたり後悔したりすることになるかもしれません。社長ご自身のキャリア・アンカーを知るのも良いでしょう。従業員のキャリア・アンカーを知るのも良いでしょう。

 

キャリア・アンカーは、次の8つの種類に分けられます。
あなたは、仕事に何を求めていますか?

1)専門・職能
自分の技術を活かし、その技術をさらに高いレベルにまで伸ばすことに価値を感じる。
2)全般管理
組織の責任者として難しいプロジェクトなどをやり遂げることに価値を感じる。
3)自立・独立
自分で仕事のやり方を決めて、自律的な立場で自由に仕事をすることに価値を感じる。
4)保障・安定
終身雇用や退職年金といった安定した保障が得られることに価値を感じる。
5)起業家的創造性
危険を冒してでも自分自身で事業を起こすことに価値を感じる。
6)奉仕・社会貢献
社会問題の解決や社会への貢献など、人々を援助することに価値を感じる。
7)純粋な挑戦
とにかく難しい問題に挑戦し、解決することに価値を感じる。
8)生活様式
自分個人の欲求や家族の要望を重視し、自分らしく生きることに価値を感じる。

自分のキャリア・アンカーを知りたいという方は、エドガー・H・シャイン/金井壽宏 訳「キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう(白桃書房)」に詳しく書かれていますので参考にしてみてください。

 

キャリア・アンカーを知るためには、自分の過去を振り返る必要があります。そして、これまで自分がどのような動機で職業を選んできたのかを再確認することになります。人によっては、職業を選択する上で重要視していたことが、その時によって変化していることに気が付くかもしれません。

 

たとえば、最初は大企業に入って出世することを目指していた。その後は、この仕事をもっと極めてその道の専門家になりたいと思い始めた。しかし、しばらくすると、なぜかヤリガイを失ったように感じるようになった。なぜなのか?もっと、人のためになるような仕事はないものかと思い始める。自分が仕事に対して本当に大切にしているものは何なのか?

一度、社長も昔の自分を振り返ってみては・・・

人によっては、育ってきた環境の中で本当の自分を出せずに親の勧めで職を選んだ人だっているでしょう。その人自身が自分のキャリア・アンカーに気が付いていないことだって多い。それでは、自分のやりたい仕事も見つからないし,、仕事に意欲を燃やすことだってできない。

 

昔の自分を振り返ってみて、どういう時に仕事へのモチベーションが高まったのかを思い出してみてください。もしかしたら、仕事があなたのキャリア・アンカーにうまく合致していた時なのかもしれません。もし、社長にそんな経験があったとすれば、もしかしたら、社員も同じ気持ちかもしれません。まずは、自分のキャリア・アンカーを知るところから始めてみてはいかがでしょうか。

仕事に迷ったときは・・・

仕事は上手くいっているのに、なぜか満足感を得られないということもあるのではないでしょうか。その仕事は自分の強みを生かすことができても、自分の価値観には合っていないのです。P・F・ドラッカー氏によると、そのような状況のときは価値観を優先すべきだそうです。ドラッカー氏は、著書「プロフェッショナルの条件(ダイヤモンド社)」の中でこう言っています。「私自身、成功していたことと、自らの価値観との違いに悩んだ。・・・(中略)・・・世の中に貢献している実感がなかった。私にとって価値あるものは、金ではなく人だった。・・・(中略)・・・つまるところ、優先すべきは価値観である。」

 

しかし、人は自分の本当の価値観というものを知っているのでしょうか?仕事を選ぶ際に、他人の目を気にしたり、親の希望に従ったり、つい高い給料の仕事を選んでしまったりしていることがあるのではないでしょうか。社会学者の加藤諦三氏によると、小さい頃に大きな圧力を受けて育った人は、恐怖から自分を守るために、うそをついたり、弱点を隠したりするようになるのだそうです。そうすると、実際の自分に気が付かなくなるようです。これでは、自分の本当の価値観を知ることができないかもしれません。組織心理学者であるエドガー・H・シャイン氏が提唱しているキャリア・アンカー診断で、本当の自分を発見してみてはいかがでしょうか。

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